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自己破産


1.自己破産とは

債務整理をする際に、まず検討すべきなのは任意整理、そして個人再生手続ですが、これらの手続によっても解決が困難な場合に選択するのが自己破産手続です。

自己破産し免責が確定すれば借金は無くなりますが、自己破産とは持っている財産を処分して返済にあて、それでも支払いできない債務について免除を受ける手続ですから、不動産などの高額な財産は手放すことになります。

ただし、財産を手放さなければならないとはいっても、それは高額なモノを持っている場合だけです。たとえば、自動車も処分するのが原則ですが、売却しても値段がつかないような自動車であれば維持できることもありますし、その他の家財道具(テレビ、冷蔵庫、洗濯機、エアコンなど)を持って行かれることも通常はありません。

よって、自己破産によるデメリットは一般に思われているより少ないのですが、他の手段によっては解決不可能な場合に、最後に選択すべき手続であることに変わりはありません

2.自己破産の手続

自己破産の申立を実際にするときは、司法書士の指示に従って準備を進めていけば大丈夫ですが、ご参考までに手続の流れを記載しておきます。

なお、ここで解説しているのは千葉地方裁判所松戸支部に、個人が自己破産を申立てする場合の一般的な手続の流れですが、事案によっては破産管財人が選任されるなど別の手続が出てくる場合もあります。

2-1.債権調査

司法書士へ債務整理の依頼をすると、司法書士から債権者に債務整理開始通知(受任通知)を送付します。

消費者金融やクレジット会社が受任通知を受け取った後は、債務者本人に直接連絡を取ることが禁止されているので、たとえ支払いが遅れている場合でも督促が止まります。

また、受任通知を送ってからしばらくすると、債権者から債権届があります。これにより債務の額を確定させ、債務整理の方法を決定します。

ここで、自己破産を選択した場合、自己破産申立の準備を進めることになります。

2-2.自己破産申立の準備

破産・免責申立書の作成をし、必要書類の収集をします。破産免責申立書には陳述書・財産目録・家計表・債権者一覧表が含まれます。

また、主な必要書類は次のとおりですが、実際に手続をする際は、詳しくお話を伺ってから必要なものをお知らせします。

1.住民票(申立前3ヶ月以内、本籍地の記載のあるもの)
2.給与明細(最近のもの2ヶ月分)
3.源泉徴収票または課税証明書
4.退職金見込額がわかる資料
5.銀行等の預金通帳(過去1年分)
6.(自動車を持っている場合)車検証、自動車の価格がわかるもの
7.(保険に入っている場合)保険証券、解約返戻金がわかるもの
8.(賃貸住宅に住んでいる場合)賃貸借契約書
9.(不動産を持っている場合)不動産登記簿謄本、固定資産評価額証明書

2-3.裁判所への自己破産申立て

裁判所に破産免責申立書とその他の提出書類を持参します。手続は司法書士がしますが、ご依頼者にも同行していただきます。この日は、書類の提出および裁判所費用の納付をし、次に裁判所に行く日(破産審問期日)を決めるだけですので、通常は1時間もかかりません。

2-4.破産審問期日

裁判所で裁判官の面接を受けます。面接とはいっても、報告すべきことはすでに書類で提出していますから、短時間で終わるケースがほとんどですので過大な心配は不要です。

通常はこの日に破産宣告が出ます。具体的には次のような決定がされます。

(1)債務者 A につき、破産手続を開始する。
(2)本件破産手続を廃止する。

つまり、破産手続を開始した直後に、破産手続を廃止してしまうのですから、実際には何も手続をしないことになります。本来、破産手続では破産者が持っている財産をお金に換えて債権者に配当します。けれども、破産者の財産が破産手続をするための費用にも足りない場合は破産手続をしないということです。

この後、免責が確定するまでは破産者であることになりますが、普通に生活している分にはとくに制限はありません。

2-5.免責許可決定

破産宣告に併せて、免責についての意見申述期間が定められます。この期間は約2ヶ月間で、債権者はこの間に免責についての意見を述べることができますが、実際に意見が出るケースは少ないものと思われます。

免責についての意見申述期間を過ぎて、裁判所が免責をするのが相当だと認めた場合に、免責許可決定がでます。これで自己破産の手続が完了し、借金の支払い義務が無くなるのです。

3.自己破産のデメリット

破産者という言葉の響きのせいか、自己破産することを極端に恐れる方も多いようですが、実際には、自己破産をすることによるデメリットは、それほど多くはありません。

世間では自己破産について誤った知識を持つ人が多いようですが、たとえば、自己破産をしても戸籍や住民票に記載されたり、選挙権がなくなるようなことはありません。

自己破産によるデメリット

■自己破産による資格制限を受ける職業がある。(ただし、免責が確定すれば、そのような制限はなくなります)

  • 司法書士、弁護士、公認会計士、税理士
  • 後見人、遺言執行者
  • 生命保険募集人および損害保険代理店
  • 宅地建物取引業および主任者
  • 旅行業および取扱主任者、警備員
  • その他

■金融機関等の信用情報期間のブラックリストに掲載されるので、最低7年間位は、クレジットカードを使ったり、ローンを組むことができなくなる。
■官報に掲載される(ただし、一般の人が官報を見るということはまずありません)。

その他、財産をたくさん持っている人の場合、同時廃止にならず破産手続きが行われます。そうなると破産手続き中は、自分で財産を処分できなかったり、引越しや旅行に制限があったりという制限があります。



<参考> 自己破産は、債務者の住所を管轄する地方裁判所に申し立てます。

債務者の住所 申し立てる裁判所
松戸市、野田市、柏市、流山市、我孫子市、鎌ヶ谷市 千葉地方裁判所松戸支部(松戸市)
千葉市、習志野市、市原市、八千代市、市川市、船橋市、浦安市 千葉地方裁判所(千葉市)
東京23区 東京地方裁判所(霞ヶ関)




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TEL. 047-703-3201

司法書士 高島 一寛
千葉司法書士会会員
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簡裁訴訟代理関係業務
認定番号第104095号
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