(最終更新日:2020/10/06)

千葉地方裁判所松戸支部では、個人債務者についての再生手続開始の申立をした後、文書による書類追完や報告書等の提出指示があります。この事務連絡に記載されていた事項に基づき、個人再生手続の申立てをする際の注意事項を列記していきます。

個人再生手続き一般に通じる事項がほとんどだと思われますが、提出が必要な書類などについては裁判所により異なる場合があります。また、千葉地方裁判所松戸支部への申立てであっても、そのときどきで求められる書類や報告事項が変わってくることもあるので、「このような書類や説明が求められる場合がある」との参考としてご覧ください。

なお、このページに書かれていることについての、メールや電話によるお問い合わせは受け付けていません。

また、個人再生の申立時に必要な書類については、裁判所ウェブサイトの申立て等で使う書式例(千葉)のページで「再生手続開始申立書(個人再生)の添付書類一覧表」をダウンロードすることができます。

再生手続開始申立書(個人再生)の添付書類一覧表(千葉地方裁判所)

1.債権者一覧表について

(1) 債権者一覧表へは次の項目についても記載が必要。
 ・受任通知日
 ・最終弁済日
 ・債権の発生日
 ・債務名義のある債権がある場合にはその旨
 ・住宅資金債権がある場合には、住宅資金特別条項を定める旨
 ・別除権付債権がある場合、祖保不足見込額(別除権についての合意書も提出)
 ・異議留保の有無

(2) 受任通知日からから裁判所受付日までに半年を超える場合には,申立てまでに時間を要した理由の説明。

(3) 受任通知日以降の各債権者に対する弁済は偏頗弁済になるおそれがあるため、偏頗弁済と認められる場合には、弁済額を清算価値として計上する必要あり。

2.収入について

(1) 申立人分
 ・収入を裏付ける資料(直近2ヶ月分)
 ・申立日1年以内に賞与の受領がある場合には、その旨の報告及び賞与明細
 ・課税証明書(本年度分及び昨年度分)
 ・源泉徴収票(本年度分及び昨年度分)
 ・(自営の場合は)確定申告書

※上記書類については、同一家計の同居者(配偶者など)の分についても提出を求められる場合あり

(2) 給与以外の収入として、生活保護・各種年金・児童手当の受給に関する根拠資料

3.住宅ローンについて

下記の書類等の提出が必要(申立時に提出していなければ追完する)。

(1) 住宅ローンの契約書、保証委託契約書、抵当権設定契約書

(2) 当初の住宅ローンの契約締結後、借換え・再契約等、契約の変更を来す事情がある場合は、その根拠資料

(3) 申立日以降に履行期が到来する分についての償還表(申立時から少なくとも6カ月先の記載があるもの)

(4) 弁済許可申立書

(5) 共同担保の目録が記載された対象不動産の登記事項証明書(裁判所受付日から遡って3カ月
以内に取得されたもの。)

(6) 不動産の評価額について具体的な根拠の記載された民間2社による査定書(評価額は、異なる民間2社の査定に基づく査定書をそれぞれ提出し、その平均額をとって評価額として計上されます。)

(7) ペアローンの連帯債務者がいる場合、ベアローンの債務者として、個人再生の手続を利用する予定があるのか。無いのであれば、申立が不要である理由についての説明。また、今後の収入の見込みや就労可能期間、配偶者が負っている負債等を踏まえ、全体として履行可能性に問題がないことの具体的な説明。

4.家計全体の状況について

下記につき、「説明」とあるものは、家計表に記載された額面の必要性が分かるように記載する。不必要な出費と考えられるものについては,今後どうしていくつもりかも記載。「資料」については、家計表に記載した額面が確認できるものを提出する。

(1) 通信費について、内訳を具体的に説明し、利用明細を提出。

(2) 電気料金、ガス料金、水道料金や医療費について、出費額を根拠づける資料を提出する。また、各支出に該当する資料及び計算根拠を示すなどして具体的に説明する。

(3) 食費、教育費、交通費が比較的高額である場合にはその理由を説明する。

(4) 同一家計の同居者(配偶者など)の返済が計上されている場合、債務内容(債務額、返済期間、分割額、借入の経緯)についての説明。また、支払不能時期以降、その者の収入を超えて債務者の負担により返済しているときには、その超過している返済総額を清算価値に計上する。

5.財産目録について

(1) 通帳(または取引明細)で、申立日1年前までから申立日2週間前までの明細のうち, S万円を越える出金について,その使途を説明。

(2) 任通知日以降の各取引の使途について説明。

6.履行可能性について

追完を要する書類

(1) 離婚協議書の全体の写し(日付及び署名部分を含んだもの)

(2) 再生計画の弁済期間が3年を趨える特別の事情(再生法229条2項)を説明する上申書

(3) 年間出費を組み込んだ、平均的な月の家計表モデルの作成(この家計表を履行可能性試算の根拠とする)。

説明を要する事項

(1) 弁護士(司法書士)に対する支払いはいつまでかの報告。

(2) 税金の滞納がある場合は,今後どのように支払っていくのかについての報告と分納協議書の提出。

(3) 子どもの学費の負担の現状と今後どのようになっていくかの説明。。特に大学等への進学の予定がある場合、相当程度の負担の増大が見込まれるため、発生する学費を誰がどのように負担するのかを踏まえ、具体的に説明する。

(4) 弁済予定額(弁済期間の説明を含む)や毎月の収支(毎月の収入額・支出額の具体的な計算根拠の提示が必要)を踏まえ,再生計画の履行可能性について,計算根拠を具体的に示して説明する(この説明には、書式「履行可能性について」を使用する)。

7.清算価値について

(1) 現金99万円までは清算価値に計上不要なので,清算価値欄には99万円を越えた額を記載する。

(2) 預貯金や保険の解約返戻金は20万円以下であっても全額清算価値として計上する。

(3) 不動産の評価額と、住宅についての貸付債権との残額で、余剰が生じる場合には清算価値に計上する。

個人民事再生(個人再生手続き)へ戻る >>