松戸の高島司法書士事務所では、債権回収会社(サービサー)から督促状などが送られてきた場合の、消滅時効援用の手続きを承っております。

最近では、アイ・アール債権回収株式会社から「特別和解のご提案」とのタイトルの通知書が届いたとのご相談を多くいただいています。

アイ・アール債権回収株式会社は、消費者金融であるアコム株式会社が100%出資する債権回収会社です。同社のウェブサイトには、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の一員であるとの記載もされています。

1.アイ・アール債権回収からの「特別和解のご提案」

2.特別和解のご提案を無視するとどうなるのか

3.債権の弁済期の見方について

1.アイ・アール債権回収からの「特別和解のご提案」

アイ・アール債権回収株式会社の「特別和解のご提案」には、次のような記載があります。

特別和解のご提案

前略、下記譲受債権について、これまでお電話、ご通知等で連絡を差し上げましたが、いまだに解決に至っておりません。そこで、今回早期解決を目的として、弊社より特別和解案を提示させていただきます。

草々

【特別和解案】

下記期日現在の残高合計金額の80%(800,000円)を受付期間内に一括返済していただいた場合、完済(残金を免除)といたします。

上記金額に満たない金額をご返済いただいた場合は、遅延損害金、未払い利息、元金の順に充当いたします。

受付期間 2026年○月○日 迄

なお、受付期間内にご返済が間に合わない場合、またはお支払い条件についてのご相談等がございましたら、弊社担当までご連絡くださるようお願いいたします。

アイ・アール債権回収株式会社からこのような通知が送られてきている場合であっても、消滅時効の援用ができることがあります。

慌ててご自分で電話をすることは避け、できるだけ早く専門家(認定司法書士、弁護士)に相談することをおすすめします。

もしも、相手方と支払いの約束をしたり、一部でも支払いをしてしまったりした場合には、その後の時効援用が困難になることもあるのでご注意ください。

2.特別和解のご提案を無視するとどうなるのか

アイ・アール債権回収株式会社から「特別和解のご提案」が届いたのを放置していると、「訴訟等申立予告通知」というようなタイトルの通知書が届くことがあります。この訴訟等申立予告通知には、次のような記載があります。

下記弁済期限までに請求合計金額のお支払いをいただけない場合や、誠意ある弁済案をご提示いただけない場合は、やむを得ず訴訟手続きに着手することもある旨を予め申し添えます

実際には、「訴訟等申立予告通知」が届いても、すぐに訴訟手続きが行われるとは限らず、しばらくして再び「特別和解のご提案」が届いたケースもあります。

しかしながら、アイ・アール債権回収からの「特別和解のご提案」や「訴訟等申立予告通知」を放置していると、訴訟や支払督促が行われる可能性もあるので、早急に対応することをおすすめします。

3.債権の弁済期の見方について

アイ・アール債権回収株式会社の「特別和解のご提案」には、【譲受債権内容】の記載があり、この中に「債権の弁済期」も書かれています。

消滅時効が成立するのは、通常、債権の弁済期から5年が経過したときですが、アイ・アール債権回収からの通知に書かれている「債権の弁済期」には注意が必要です。

本来であれば、債権の弁済期は、最終の取引(借入れ、または返済)と近い日であるはずですが、同社からの通知には、債権譲渡を受けた日と近い日付が書かれているケースがあります。

たとえば、最終返済日が2013年1月31日の場合、債権の弁済期は2013年2月頃となっていることが多いです。この場合、債権の弁済期から5年が経過しているので、消滅時効が成立していると判断できる可能性があります。

しかし、アイ・アール債権回収からの通知を見ると、最終返済日が2013年1月31日であるにもかかわらず、債権の弁済期が2024年8月○日となっているものがあります。

このような場合であっても、時効援用が可能であることもあるので、判断に迷うときはお早めに専門家(認定司法書士、弁護士)に相談することをおすすめします。

松戸の高島司法書士事務所では、アイ・アール債権回収株式会社に対する消滅時効援用の手続きを多数取り扱っています。

なお、アイ・アール債権回収株式会社からの「訴訟等申立予告通知」、また、同社による「債権の弁済期」の記載については、「債権回収会社からの訴訟等申立予告通知」でも解説しています。